Plan Begin 3 Ending 赤井竜二郎 ガダルカナル海戦報告書 昭和四年三月三日     赤井竜二郎 序文  我艦隊はガダルカナル島沖にて、巡洋戦艦三隻を基幹とする米艦 隊と遭遇、これと交戦す。我艦隊が果敢に攻撃するも、敵巡戦の撃 沈には至らず。我艦隊も損失多く、痛みわけであった。 参加兵力 帝国海軍  艦隊主力 司令官 赤井竜二郎中将   巡洋戦艦 「尾張」(艦隊旗艦)「赤城」「天城」  直衛隊  司令官 高田進少将   軽巡洋艦 「龍田」(旗艦)   駆逐艦  「卯月」「睦月」  警戒隊  司令官 さば少将   軽巡洋艦 「神通」(旗艦)   駆逐艦  「神風」「追風」「朝風」 米国海軍  艦隊主力   巡洋戦艦 「レキシントン」(艦隊旗艦)        「コンスティチューション」        「ユナイテッド・ステーツ」   軽巡洋艦 「メンフィス」  右翼部隊   駆逐艦  「ディケーター」「フォックス」        「マクドナウ」「トラクストン」  左翼部隊   駆逐艦  「ベインブリッジ」「ハル」        「ダールグレン」「ペリー」 戦闘結果 損害  計二十八点 :十七+九+二  沈没 計十七点  :五+四+三+三+二   軽巡洋艦 「神通」:さば少将戦死        「竜田」:高田進少将戦死   駆逐艦  「卯月」「睦月」「追風」  大破 計九点   :七+一+一   巡洋戦艦 「赤城」   駆逐艦  「神風」「朝風」  小破 計二点   :一+一   巡洋戦艦 「尾張」:赤井竜二郎中将負傷        「天城」 戦果  計二十五点 :十二+十+三  撃沈 計十二点  :六+二+二+二   軽巡洋艦 「メンフィス」   駆逐艦  「ディケーター」「マクドナウ」「ハル」  大破 計十点   :五+五   巡洋戦艦 「レキシントン」「ユナイテッド・ステーツ」  中破 計三点   :三   巡洋戦艦 「コンスティチューション」  小破 得点なし   駆逐艦  「ダールグレン」 覚書  駆逐艦「ディケーター」の沈没は、我艦隊の砲撃によらないもの である。米軍の艦砲による味方撃ちの可能性もあるが、「ディケー ター」沈没直前に、「天城」が同艦を狙ったと思われる魚雷を緊急 回避をしており、北東へ消え去ったこの魚雷か同時に発射された他 の魚雷が、その時点で「天城」の北東に位置した「ディケーター」 に命中した可能性もある。自分が知る米海軍の練度と魚雷の性能か ら言えば考えにくいことではあるが、あるいは新型魚雷であったか もしれない。本海戦において、我方の巡戦はことごとくが被雷して おり、この点からも米魚雷の性能が上がったことが推測される。た だし威力に関しては従来のものと同等に貧弱であり、改良されたの であれば、速度あるいは航続力が強化されているものと思われる。 Plan End Comment Begin *** 赤井竜二郎 司令からのコメント ***  引き分けです、たぶん。人的損失は、我軍の方が大きかったよう です。圧倒的な兵力を相手にしなければならなかった高田少将には すまなかったと思っています。 Comment End