【 両陣営の事前作戦会議に対する観戦者のコメント 】 *** きしもとさんからのコメント *** Comment Begin 皆さん、静粛に。 今日は1928年3月3日に起こったガダルカナル海戦について講義いたします。 皆さん御存知の様に1914年の帝制ロシアの降伏により第二正面を失った西部戦線は 必然的にそれにつづく西欧諸国の降伏を招きました。1922年、ついにイギリスが降 伏し、ヨーロッパの大部分がドイツのものとなりました。しかし、もともとそれ程 の大国でないドイツにはヨーロッパの経営は大変な負担であり、ドイツの帝国主義 的拡張はここで屯座しました。 一方ヨーロッパへの足掛かりを失ったアメリカの目は太平洋に注ぎました。フラン ス、イギリス、オランダ…それらの宗主国を失った植民地が切り取り放題になって いたのです。しかしそこを狙っている国がもう一つありました。もちろん日本です。 1925年、大正天皇の御大葬の際、日本を訪れていた米戦艦の礼砲に実弾が込められ ていたという信憑性の低い事件をきっかけに二国は激突しました。これが第二次太 平洋戦争です。この戦争では南太平洋が主戦場になり、多くの戦いが繰り広げられ ました。 1928年3月3日ガダルカナル沖で日米の巡洋戦艦が遭遇しました。これがガダルカナ ル海戦です。これは決戦場へ急ぐ日本軍巡戦隊と米軍迎撃艦隊との戦いで、翌日の マレータ島沖の決戦に大きな影響をもたらす戦いでした。 この時の日本軍の指揮官はサクラモト提督。米軍はクランシー提督でした。 日本軍は長身砲の貫通力を恐れ、米軍は魚雷の威力を恐れ、それぞれが遠距離砲戦 を選択しました。また、米艦は優先攻撃目標を敵補助艦と定めました。 この双方の選択は、遠距離から砲撃する日本主力艦、接近する日本補助艦を叩く米 艦という構図になり、日本軍というサソリの尾の攻撃に耐えながらハサミを噛み砕 くことができるか…これが米軍の焦点となります。 Comment End